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第八章

山月記と人虎伝の異同

虎となったことを知った時の李徴の感慨

 

人虎伝

「悲しみの声をあげて泣いた」とだけ表現されている。

 

山月記

李徴は深い懼れを感じ、理由の分からぬ運命を感ずる、と言及している。

さらに李徴は「死を思う」のであるが、これらは李徴を襲う葛藤の心理描写であり、自我と運命の内面における相剋、すなわち山月記の物語全体の主題にも直結する点である。

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