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Conclusion

さて、このページでは、ここまでに述べて来たことをまとめてみたいと思う。

 

カリオストロ公国の存在位置の条件として、

 

1)スイスとその周辺のリヒテンシュタイン公国のような小国

2)フランス語圏

3)1517年神聖ローマ帝国領土内でイタリア近接の場所

4)標高の高い場所

5)湖水地方

 

の5点を、前ページまでに述べて来た。

 

ここまでの事実で、多くの読者はお気付きになっていると思うが、

カリオストロ公国が上記5つの条件を満たして存在するとしたら、

その地域は、

スイスのフランス語圏

である可能性が最も高い。

ではスイスのフランス語圏とは、どのような地域なのか。

左図をご覧戴きたい。

スイスには4つの公用語があり、

ドイツ語圏

フランス語圏

イタリア語圏

ロマンシュ語圏

に分かれる。

 

また、スイスには 26 の Canton カントン(州)があり、

それぞれが独自の言語、教育、税などの制度を有している。

 

26 州のうち、フランス語圏とは、

次の7州のことを指す。

すなわち、

Vaud ヴォー州

Genéva ジュネーブ州

Neuchâtel ヌシャテル州

Valais ヴァレー州

Fribourg フリブール州

Berne ベルン州

Jura ジュラ州

の7州である。

ではこの7州のうち、上記の条件に全てあてはまるのはどの州であろうか。

 

まず

ジュラ州

は湖がないので除外すべきであろう。

 

言語分布図でも分るように、

ベルン州、フリブール州、ヴァレー州

はドイツ語圏を含むため、純粋なフランス語圏とは言えない。

 

残る3州

ヌシャテル州、ジュネーブ州、ヴォー州

のうち最もイタリアに近接し、

最も湖水面積の広い州とは、

ヴォー州 Canton Vaud である。

つまり、

スイスとその周辺の

1517 年当時の神聖ローマ帝国領土内であり

イタリア寄りの

仏語圏で

高地の

湖水地方

とは

ヴォー州のことである。

さらに加えて述べておく必要があろう。

世界的な Jazz Festival で知られる Montreux モントルー。

ヴォー州のこの街のはずれには、

湖に浮かぶかのように作られた城がある。

イギリスの詩人バイロンの

「シヨンの囚人」

で知られるシヨン城である。

バイロンの詩にも詠まれているように、

シヨン城には地下牢があり、

宗教改革者ヴォニバルを幽閉していたという史実がある。

それらの歴史的・文化的背景を裏付けるかのように、

スイスにはシヨン城の他にも多くの城・城址が存在している。

比較的小規模な「館」まであわせると、

ヴォー州だけでも130以上の「城」が存在する。

参考のため、ヴォー州の全ての城を紹介しているサイトを載せておくことにする。

 

結論

カリオストロ公国とは

スイス・ヴォー州である。

 

Principauté de Cagliostro est Canton Vaud, Suisse.

 

 

 

 

 

 

 

 

よって、筆者はカリオストロの住人である。

 

と筆者は勝手に考えている。。。

そして、筆者が本当に言いたい本当の結論とは?

ぜひ、添付の動画をご覧戴ければ幸いである。

(音声が出るので視聴にはご注意を!)

最後まで、本サイトにお付き合い頂いた方に心よりお礼申し上げます。

本当にありがとうございました!

次のページには、おまけの情報も載せてあります。

お暇な折に、ご覧戴ければ幸いです。

スイス・ヴォー州地図

スイス・ヴォー州紋章

モントルーのシヨン城 Château de Chillon, Montreux 

またスイスでは基礎自治体

(独:ゲマインデ Gemeinde, 

仏:コミューン commune,

伊:コムーネ comune,

ロマンシュ語:ヴィシュナンカ vischnanca

と呼ばれる市町村)

が独自の議会を持ち、

政治・行政の裁量の多くがこれらの自治体に委ねられている。

 

左図のように、

日本の九州とほぼ同じ面積のスイス国土に

2740の自治体が存在し、

それぞれが独立して統治にあたっている。

直接民主制で名高いこれらの行政システムは

このような地域主義・地方主権の考えによって支えられており

最大36万5000人から最小22人まで

様々な規模で分割統治が行なわれている。

このようなスイスの風土の中には

カリオストロ公国のような独立国家が成立する

文化的・歴史的背景が充分に存すると言える。

 

湖上に浮かぶカリオストロ城

Credit Suisse「経済調査」より

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