スイス・ワインを買う
- Shige
- 2020年9月17日
- 読了時間: 3分

スイスの街のスーパーマーケットで購入できるスイス・ワインについてお届けしますね。
私が暮らす Leysin はスイス・フランス語圏の5州
ジュネーブ Genève
ジュラ Jura
ヌシャテル Neuchâtel
ヴォー Vaud
ベルン Berne
フリブール Fribourg
ヴァレー Valais
のうち最大面積を持つヴォー州 Canton Vaud に所在します。

ヴォー州は、ワインの産地としても知られています。
Leysin の村内には cave à vin(ワイン・セラー)はありませんが、車で20分ほどの距離にあるふもとの街、Aigel からレマン湖沿いにかけて、各地域でのワイン作りは大変盛んです。
村のスーパーマーケットで店長にお願いして写真を撮影させてもらいました。ざっと数えただけでも、ヴォー州産のワインの銘柄は、赤・白合わせて20種類。

この棚の約3分の1がヴォー州産のワインです。

ワインの産地は値札の隣に明示されています。左の写真、右上部分に表示されているスイスの国旗、ヴォー州旗のロゴがそれです。仏語、独語を読むことなく判別できますので、知っておくと便利な知識ですね。スイスにお越しの際には、滞在する地域の州旗のデザインを確認してからスーパーマーケットに買い物に行けば、その土地

の特産ワインを見つけやすくなります。
スイス・ワインの中でも高品質で知られているのは、ブドウの段々畑が世界遺産にも登録されている、Lavaux ラヴォーのワインです。
Lavaux Coup de l'etrier
CHF 10.95 約1260円

Leysin 近隣の街、Aigle エーグルの銘柄は赤・白合わせて3種が売られていました。
Aigle les Murailles Rouge (エーグル 赤)
CHF 22.00 約2530円

高級種はトカゲの絵がラベルに描かれています。
Aigle les Murailles Blanc (エーグル 白)
CHF 22.00 約2530円

廉価版はエーグル城のラベル。
CHF 12.50 約1440円

エーグルの隣街、Villeneuve の白
CHF 8.50 約980円

Villeneuve の赤
CHF 13.50 約1560円
まだまだ他にも多くの銘柄がありますが、紹介はこの辺にしておきますね。
これらのワインの特徴は、白は酸味の強いドライな味わい、赤は甘みが抑えられた辛口な味わいです。この酸味・辛口味の中にVaud 州ワイン独特の味わいがあり、私は個人的に大好きです。また、言うまでもなくそれぞれの銘柄によって微妙な味わいの違いがありますので、飲み比べてお気に入りの銘柄を見つけるのも、スイス・ワインを味わうことの楽しみの一つです。
特にレマン湖畔の地域のブドウ畑は「3つの太陽」に守られている、と農家の人々は胸を張ります。一つは本当の太陽、もう一つはレマン湖に反射した日光、最後の一つは数百年守られてきた石垣に蓄えられる温かさ、なのだそうです。上記、Lavaux の段々畑が世界遺産に登録されているのも、これらの畑が持つ歴史的価値とそれが作り出す景観の雄大さが高い評価を得たのだと言われます。
↓Lavaux ブドウの段々畑 見事な景観が世界遺産にも登録されている


また
「スイスの人たちは、自分たちで作ったワインを自分たちで全て飲んでしまう。」
とは、良く語られる話ですね。
つまり、スイス・ワインは、一部の並行輸出、個人での運搬を除けば、輸出をほとんどされずに、国内で消費されてしまうのだそうです。まさに「地産地消」ですので、日本でスイス・ワインを味わうのは、大変な困難。もっとも、ここ数年はインターネット販売の普及によって、個人輸入の業者もあるようですので、以前よりは手に入れやすくはなっているようではあります。
私も日本に一時帰国の際にワイン・ショップを見かける度にスイス・ワインを物色してみますが、なかなか見つからず、見つかったとしても、ものすごい値段がつけられていて、買うのを諦めます(苦笑)

さて、今宵の私はひと瓶 CHF 5.50 約630円 の Muriset で晩酌です。
この銘柄、スーパーマーケットで売られている中でも最安値ながら、酸味と甘みが絶妙のバランスの逸品。
スイスへお越しの際には、ぜひお試しを!

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