スイス・チーズの誘惑 2 フォンデュのふるさと
- Shige
- 2018年2月28日
- 読了時間: 2分


私は頻繁に自宅でも調理してチーズ・ディナーを楽しみます。
手軽な方法として、写真のような箱入りの「真空パック」のような形状のチーズ・フォンデュ用のものを使います。
2人用のものが2パック入っていますので、
例えば4人家族で食べるのであれば、1箱でちょうど良いくらいのサイズです。
このパックは、チーズ、ワインなど、フォンデュに必要な全てが封入されていますので、鍋にそのまま入れてかき混ぜながら加熱すればそれで完成。手軽に自宅で本物の味を楽しめますし、日持ちもしますので、お土産にも最適です。
「Fondue フォンデュ」とはフランス語で「溶ける」の意味。
例えば「chute de neige fondue」とは「溶けた雪の落下」つまり「みぞれ」のことです。
その名が示すのは
「溶かしたチーズにパンを浸して食する料理であること」と
「スイス仏語圏を発祥とする典型的スイス料理であること」ですね。
私が暮らすスイス仏語圏。
中でも最大面積を誇るCanton de Vaud ヴォー州、
またお隣の Canton de Fribourg フリブール州は、
チーズ・フォンデュの言わば「ふるさと」です。
フリブール州の、古城で名高いグリュイエールの街で作られているチーズは日本でも良く知られていますよね。
Gruyère グリュイエールの街に、
あるいは我が村 Leysin レザンに、
また仏語圏の街のあちらこちらにも、
fromagerie フロマージェリー=チーズの店(仏語でチーズは「fromage フロマージュ」、「店」を示す「rie」を伴って「fromagerie=チーズの店」となります)が点在しています。
レザンの「チーズの店」は、レストランとチーズ工場、博物館も併設された特別な場所ですが、その紹介は後日改めておこないますね。
十数年前に初めてスイスを訪れて、スイス・チーズを口にした時には、独特の香りが正直苦手だったのですが、職場や地元の付き合いの席で何度か口にしているうちに、ふと気付いたのですね。
「これがホントのチーズの味なのだ!」
納豆が苦手だった西洋人が、日本で暮らして接しているうちに大好物になった、などという話は頻繁に耳にしますが、私にはその感覚が良く分かります。
今ではこの香りに満たされたスイスの食が、大のお気に入りになっています。
その意味で
「現地の味は現地で食す」
「現地の文化は現地で体験する」
これが異文化理解の最善の方法だと理解するに至っています。
特にチーズ・フォンデュを味わう際、スイスの「フォンデュのふるさと」で食す以上の喜びはない、そう考えているのであります。
ぜひ一度、チーズを食べに「フォンデュのふるさと」にお出かけください!
次回「スイス・チーズの誘惑」、第3回は「自宅でラクレット」をお送りします。
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