スイスの名峰 Dent du Midi
- Shige
- 2018年2月26日
- 読了時間: 2分

天気の良い日に、我が村レザン Leysin から南西方向へ目を向けると、必ず目に入る美しい山があります。スイス仏語圏を代表する名峰、Dent du Midi ダン・デュ・ミディです。
その名の由来には諸説ありますが、仏語を直訳すると「正午の歯」。
写真を見れば分かる通り、頂上付近には7つのピークがあり、まさにその様子は「歯」を並べたような形状です。
レザンの人々は、挨拶代わりに
「今日はダン・デュ・ミディが赤く染まったね」
「今朝のダン・デュ・ミディは青かったね」
「霧でダン・デュ・ミディが見えなくて残念だね」
と毎日のようにこの名峰を話題にします。
ちょうど、日本人が富士山を見てその美を述べる時の感慨と同じですね。
時に、息を飲むほどの美しさを見せるその姿。
そんな山に寄せる人々の言葉は、人知を超えた崇高なものに対する畏敬の念の顕れに違いありません。
「山々に抱かれた」とは、山岳地帯の状況を示す時によく使われる形容ですが、ダン・デュ・ミディから連なる山脈を眺めながら村を歩く時に私たちを包む実感は、
「アルプスの山々に抱かれたレザンの豊かな暮らし」
というものに他なりません。
レザンを訪れた際、天気が良ければ必ずその姿を見ることができます。季節ごとにその表情を変える名峰を見るためだけにでも、レザンを訪れる価値は十二分にある、そう私は考えています。
Kommentarer