スイス国民の花 たんぽぽ
- Shige
- 2018年1月10日
- 読了時間: 2分
更新日:2020年9月17日

スイスの国の花、国花は言わずと知れた Edelweiß エーデルワイス。 「高貴な白」を意味するその花の可憐な美しさは言うまでもありません。 しかしスイス在住18年を経た実感として、 自然の厳しいスイスの土地とそこに暮らす人々の、 「高貴な品格」よりも「質実剛健さ」をこそ讃えられるべきと感じています。
そんな国民性を表す花は、何と言っても、たんぽぽです。
レザンを見守るようにそびえる
名峰 dent du midi ダン・デュ・ミディと英名 Dandelion たんぽぽ。
英名の由来はフランス語の dent de lion ライオンの歯です。


長い冬に耐え、雪解けと共に訪れる春の喜びを、命いっぱいに輝かせる花々は、どの花もとても愛らしく、どの花も、とても愛おしい。私たちスイスに暮らす人間が、花々と心を一つにしているからなのだと感じています。
地中で春の訪れを待つ植物たちと同じく、風雪に耐えて厳しい季節を乗り越えた時、 一斉に開花する花々と共に春を喜ぶ、そんな感覚が花々に対する「同胞意識」を生むからなのかも知れません。
中でもたんぽぽの「春の喜び」は群を抜いて輝きます。

緑の大地に黄色いカーペットを敷いたかのように咲き誇るたんぽぽの姿は、 見る者の心を惹きつけて止みません。
そしてたんぽぽは、人が水やりをしなくても、道端のアスファルトの脇からでも花を開かせます。 そんな風に懸命に生きようとしている姿の素朴で健気な姿に、なんとも言えない愛着を感ずるのです。
彼らの姿を毎春目にするたびに、
スイスの「国民の花」は、たんぽぽである、
一人、そんな風に考えているのです。

なお、このページの写真は、すべて我が村、Leysin レザンで撮影しました。
5月〜6月にかけて、スイスを訪れるの機会をお持ちの際には、一度、レザンまで足を伸ばしてはいかがでしょうか。
たんぽぽのビューポイントはこちら→ Map: Leysin En Crettaz
Yorumlar